家の設計と一緒に考えたい!外構プラン その1

注文住宅の建築にあたって、外構のプランニングは後回しにされがち。

ですが住宅の設計の段階で外構プランをイメージしておくと、余計な費用がかからなかったり、やりたかったけどできなかった!といった後悔は少なくなります。

今回は元エクステリアプランナーの私が外構のお打ち合わせをする中で、もっと早く考えて決めておけばよかった、、、という声の多かったポイントを10個ピックアップしてみました。

住宅の建築を検討中の方はもちろん、現在設計の打ち合わせをされている方はぜひ10個のポイントを事前にイメージして、後悔のない家づくりにお役立ていただけたら嬉しいです♪

住宅の設計と同時に考えるべき外構プラン

10個のポイントは以下の通り!

  • インターホンの位置
  • 照明器具(設置位置、外部コンセント、ジャンクションボックス、スイッチの有無)
  • 水道関係(給水・給湯・排水)
  • 室外機の位置
  • 玄関ポーチの形状や素材
  • 自転車置き場
  • ウッドデッキやテラスと物干しの高さ関係
  • 宅配ボックス
  • 玄関ドアとフェンスの色決め
  • 外壁に設置するもの

今回は前半3つをご紹介していきます!早速1つ目!

インターホンの位置

インターホンは家の外壁に付けますか?外構工事で門柱等をたてて設置しますか?

これは設計士さんが聞いてくれることも多いと思いますが、まあこっちでいいか!と決めて進めてしまうと、上棟後には変更できなくなってしまうことに。建物が完成してしまうと変更はまず無理なので、必ずよくイメージを膨らませておくのがおすすめ。

家の外壁に付ける場合

道路から玄関ドアが近い場合や、門柱にスペースを使いたくない、門柱に費用をかけたくない、という場合は、インターホンは建物の外壁へ。

最大のメリットは門柱を立てないのであれば費用が格段に抑えられること。

機能門柱などの製品から選ぶ場合でも10万円以上~門壁のようなこだわったつくりを希望の場合はざっくり30万~60万円(仕上げによってはもっと!)かかります。ここをコストダウンできるのは大きいですよね。

デメリットは家を訪ねてくる人がインターホンを押す段階で玄関ドアのかなり近くにいるということです。

家族や友人はもちろん、宅配や郵便など他人が訪ねて来る時も、インターホンを押した時点で玄関のすぐそば、というのは防犯面で抵抗のある方もいらっしゃると思います。

外構工事で好きな位置に設置する場合

クローズ外構のように門扉をつけたり、セミクローズのように道路から玄関ドアまでの間にフェンスや壁を設ける、という場合は外構工事で好きな位置にインターホンを設置できます。

建物の設計士さんには、”外構工事で設置したい”とだけ伝えておけば、電気配線の準備をしてくれるはず。

あとは外構屋さんの出番なので、具体的にどんなデザインでどの位置に設置するのかは、外構計画として後から考えることも可能です。

外壁付けと比べて費用はかかりますが、玄関ドアから離れた位置でインターホンを押してもらうことで防犯面の安心感が得られると感じる方は多いのではないでしょうか。

また、各メーカーの機能門柱はデザインも豊富!職人さんの手作業でつくる門壁であれば、そのデザインは無限に広がります。家に帰ってきて毎日目にする外構パーツになるので、お気に入りのものがあると日々ちょっと良い気分になれそうですよね。お家の顔としてこだわりたい!という方はぜひ機能門柱、門壁をチョイスしてみてください。

照明器具(設置位置、外部コンセント、ジャンクションボックス、スイッチの有無)

照明関係は上棟あたりを境に変更が難しくなります。ハウスメーカーによっては着工後は基本的に変更不可というところもあるので、こちらも事前に使用イメージを膨らませておきましょう。

照明器具の設置位置

外回りの照明と言えば、まずは玄関ドアの周辺!こちらは建物の工事でついていることが多いはずです。

オプションとして追加したいという方が多かったのが、家の裏側につける防犯目的のライト。人感センサーで明かりがつくスポットライトを外壁に設置すると、防犯対策になります。

その他、ライトが必要な場所をイメージするには以下の質問に答えてみてください♪

機能面

  • 夜、自転車で帰ってくることが多いですか?自転車置き場の周囲に照明はありますか?
  • ご近所のお家の夜間の照明はどの程度ですか?防犯意識の高い地域は、多くのお家が常夜灯を道路側に設置していることも。
  • 徒歩で帰宅する際、玄関につくまでに暗くて歩きにくいところはありますか?自宅の明かりが助けになるなら要検討。
  • 夜お庭に出ることはありますか?その場合、手持ちの照明ではなく、固定の明かりがあった方が便利ですか?
  • 勝手口付近に照明はありますか?夜間出入りするのであれば明かりがあると安心。
  • 道路から玄関ドアまである程度の距離がありますか?特に旗竿地の場合は、夜帰ってきたときに不安なく歩けるよう、足元を照らす照明を検討しましょう。
  • 周囲に街灯はありますか?必要かも!と思った照明の中で、街灯でも十分明るいスポットはないでしょうか。

デザイン面

  • シンボルツリーはありますか?下から光を当てると見た目にも美しく、光が拡散されるので周囲の明るさ確保にもつながります。
  • 表札付近に照明はありますか?照明と一体型になったデザインの表札や、アイアン表札を近くから照らしてあげると印象的なスポットに。
  • 夜、明かりとともにお庭の景色を楽しみたいですか?カーテンからのぞく景色は真っ暗!ではなく、ちょっとした灯りがあると、まるでホテルに宿泊しているかのような気分を味わえるかも?
  • 道路側はこだわりの外壁ですか?凹凸のある塗り壁やレンガなどの場合、下からのアップライトで外壁を照らすと素敵な雰囲気に!

外部コンセント

こちらも標準で1か所程度は用意されていることが多いと思いますが、複数必要か、場所はここで良いか、以下の質問に答えながらイメージしてみてください。

  • 駐車場のコンクリート洗浄など、高圧洗浄機を使う可能性はありますか?
  • お庭でのBBQや友人家族での集まりで、電源のいる家電製品、照明器具などを使う可能性は?
  • クリスマスなどのイルミネーション装飾はやりたいですか?
  • お庭で電動芝刈り機を使いそうですか?
  • DIYなどの趣味で、家の外で機械を使うことはありますか?
  • 後付けで防犯カメラやセンサー付き照明をつける可能性のある場所はありますか?
  • ※電気自動車を将来使う可能性はありますか?
  • ウッドデッキなどの周辺のコンセント、高さは低すぎませんか?

電気自動車の充電用のコンセント、こちらは通常のものと種類が違うのでハウスメーカーさんには必ず電気自動車を想定していることを伝えてください。通常の100Vのコンセント、もしくは200Vの急速充電用、などご提案してもらえると思います。

コンセントのデザインも選べることもあるので、目につく

ジャンクションボックス・スイッチの有無

外構工事を建築工事と切り離して別で契約する場合は、ジャンクションまで指定しておくのがベスト!

ジャンクションボックスは電線の接続部分が収納されている箱で、コンセントと同じようなサイズ感で外壁についています。外構工事で照明器具を設置する場合は、設置場所まで電線を引っ張れる場所にジャンクションボックスを設置しておくことを、ハウスメーカーに依頼すると良いです。

例えばお庭に植栽を照らすライトを設置したい場合、お庭に面した外壁のどこかにジャンクションボックスを設置しておくことが必要です。

その際、スイッチが必要かどうかも要検討!

室内のスイッチからジャンクションボックスまで電線を引いておけば、後からつける外構の照明も、室内でオンオフができるようになります。逆にスイッチを設けない場合は、電線だけ用意しておき、外の照明は明暗センサーなどの自動でオンオフできる機能をプラスすればOK。

室内スイッチが欲しい場合は、外照明のスイッチを室内のどこに設けるのかも事前に検討が必要です。

また、無いと不安だからと、とりあえずスイッチを設けておこう!もしくは予備で用意しておこう!という方はもう一つイメージを膨らませてみるのがおすすめ、、、!

スイッチを設けたはいいけれど、外の照明を明暗センサー付きにした場合や、スイッチとつないでいる電線を使わなかった場合、使わない謎のスイッチが家の中に。それが2つや4つのスイッチがまとまって設置されているうちの1つであれば、混乱が起きることも。

間違って押してしまっても室内の状況は変わらず気が付かないので、明暗センサー付きの照明をスイッチにつないでいる場合、知らないうちに元の電源からオフにしてしまって夜になっても照明がついていなかった、なんてこともあります。

個人的なおすすめは、道路側などの夜は常につけておきたい照明は明暗センサーのみでスイッチ無し、お庭などの使うときに付ける照明は室内にスイッチを設けてセンサーは無し、です。これが一番混乱が無く、室内に無駄なスイッチが増えることもないかなと思います。

水道関係(給水・給湯・排水)

外回りに水道をつけたい方は、事前に場所を指定しておくと建物の工事と一緒に配管工事を行えるので無駄な費用が掛からずにすみます。

設置場所を検討する際は以下の質問を参考にしてみてください♪

  • 駐車スペースの床を洗ったり、車を洗ったりすることはありますか?
  • お子さんの靴や部活動の用具など土汚れを流す場所はありますか?
  • 植物を育てたい方は近くに水やり用の水道が必要ですか?
  • 植物は育てない!という方も、お子さんが夏休みに学校から持ちかえる植物の置き場、水やりには困りませんか?
  • 道路に面していて盗水の心配はありますか?
  • スペースが限られている場合は、建物の外壁に蛇口をつけることはできますか?(※ハウスメーカーに確認)

また、水道の種類は、

・立水栓(地面から立ち上がって蛇口があるタイプ) or 散水栓(地中に埋まっている箱の中に蛇口があるタイプ)
・水だけ or お湯も出る
・排水管につなぐ or つながない

を考えておくと安心。

立水栓か散水栓かは後からでも検討できますが、散水栓は建築工事で標準で1つついていることが多いので、場所を変える場合はぜひ事前に検討を。

お湯も使いたい場合は、なるべく早い段階でハウスメーカーに希望を伝えておくべきです。

立水栓の場合は、合わせて水受けをつけて排水管につなぐ方がほとんどですが、使う頻度が少なかったり植物への水やり用として常時ホースを接続される方は、排水が不要なケースもあります。配管延長で1m〇円、という金額がかかることもありますので、不要であればハウスメーカーさんに先に伝えておきましょう♪

水栓のデザインなど詳しいお話しは以下の記事でも紹介しています。
詳細はこちら

さて、家の設計と一緒に考えたい!外構プラン10選、前半3つのポイント解説でした♪

・インターホンの位置
・照明器具の位置、コンセント、ジャンクションボックスと室内スイッチ
・水回りの給水、給湯、排水

次回もまた3つのポイントをお伝えしていきます。お楽しみに!

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